会長挨拶

一般社団法人ARO協議会 第2回学術集会 開催にあたって 第2回学術集会 会長 佐藤 典宏 (北海道大学病院 高度先進医療支援センター センター長/教授)  ARO(Academic Research Organization)協議会は、日本発の革新的医療技術の創出を目的としたアカデミアにおける橋渡し研究・臨床研究支援拠点が、一致団結してその使命を果たすために、平成25年2月、一般社団法人として設立いたしました。
 本協議会は設立以来、橋渡し研究等の専門家による人材育成や技術向上に貢献するほか、日本政府に種々の提言を行うなどの活動を行って参りましたが、その一環として学術集会を開催しております。第一回学術集会は平成25年8月、京都大学で開催されましたが、第二回学術集会は平成26年9月24日(水)、北海道大学で開催することとなりました。
 日本政府は、日本発の革新的医療技術の創出促進を目的に、いわゆる日本版NIHとされる「日本医療研究開発機構」という新たな司令塔を設置する法案を成立させました。まだその役割の詳細は見えておりませんが、今後ますますアカデミアによる医療技術開発に期待が高まることが予想され、本協議会が果たす役割も大きくなっていくと考えております。そのような情勢の中、第二回学術集会は、「我が国における医療研究開発とAROの目指すもの」をメインテーマに掲げました。特別講演として、米国NIH National Center for Advancing Translational Science (NCATS) Director Dr. Petra Kaufmannをお招きし米国の医療技術開発の現状を、国内からは内閣総理大臣補佐官 和泉洋人先生をお招きし日本医療研究開発機構に関する政府の方針と最新情報を、それぞれご講演いただく予定です。また、ARO協議会会員拠点を中心として、AROの目指すものと題したパネルディスカッションを行う予定です。このほか、本協議会の8つの専門家連絡会の活動状況報告がありますが、これは前回は会員のみの報告会でしたが、今回は非会員を含めて、皆様に広く活動を知っていただく計画です。
 9月下旬の札幌は爽やかな気候でかつ食べ物のおいしい季節です。是非、皆様にご来札いただき、日本発の革新的医療技術の創出に向けた熱い議論ができれば、と希望しております。